実は、授業でテッセイの事例を学んだとき、「エモーショナル」な気持ちになってしまいました。というのも、女性の清掃スタッフと幼稚園の先生をしている母親の姿が重なったからです。「幼稚園の先生」はやりがいを持つのがなかなか難しい職業です。日々の現場仕事が社会から特段注目されることもありませんし、高校や大学の先生とはちがって、卒業生やその親が訪れてくることもめったにありません。

では、母親のような仕事をしている人たちにやる気を出してもらうにはどうしたらいいのか。テッセイの再生物語から学んだのは、「どんな地味で、小さな仕事でも、人々の役に立っているのだ」ということをリーダーが伝え続けることがいかに大事かということ。それを続ければ、とてつもなく大きな変化をもたらすことができる。この学びはこれからもずっと忘れないでしょう。

*本記事に登場する学生のインタビューは、個人の意見を反映したものであり、ハーバード大学及びハーバード大学経営大学院の見解を示すものではありません。


オースティン・レガラドオースティン・レガラド(Austin Regalado)
1998年米フロリダ州生まれ。2020年シカゴ大学卒業。米グーグルを経て、2024年8月、ハーバードビジネススクール入学。2026年5月、MBA取得予定。

佐藤智恵佐藤智恵
1970年兵庫県生まれ。1992年東京大学教養学部卒業後、NHK入局。2001年米コロンビア大学経営大学院修了 (MBA)。ボストンコンサルティンググループなどを経て、2012年、作家・コンサルタントとして独立。2017年より東証プライム上場企業数社の社外取締役を務める。主な著書に『ハーバードでいちばん人気の国・日本』 (PHP新書)、『ハーバード日本史教室』(中公新書ラクレ)。最新刊は『なぜハーバードは虎屋に学ぶのか ハーバード白熱教室の中の日本』(中公新書ラクレ)。講演依頼等お問い合わせはhttps://www.satochie.com/

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