同様の見解を示す政府筋は、1989年のアフガン戦争終結が2年後のソ連崩壊につながり、権力と治安の空白が混乱を招いたと振り返る。ただ、今は事情が異なるという。政治体制も治安組織も強固になっているからだ。ただ、受刑者は特別なカテゴリーであり、リスクは当然ながら一段と高いとは認めた。

一方で、ウクライナ帰還兵はアフガン帰還兵よりも深刻化な問題をもたらす可能性があると主張する人たちもいる。

ソ連のアフガン侵攻を扱った著書「大いなる賭け」の著者、グレゴリー・ファイファー氏はロイターに対し、ウクライナ戦争は、ソ連の公式戦死者数が約1万5000人だったアフガニスタンより、はるかに多くの犠牲者を出した紛争になったと語った。

動員解除の難題を論じた報告書を執筆したガレオッティ氏も懸念を示す。帰還兵問題は「1990年代のような混乱の度合い」には達しないだろうとしつつ、「ウクライナ帰還兵は人口比でアフガン帰還兵よりもはるかに多い。深刻な問題が顕在化する恐れがある」と警告した。


[ロイター]
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