世界銀行のアクセル・バン・トロッツェンバーグ上級専務理事は1日、土地の劣化、大気汚染、水ストレス(水の需給逼迫)の3つの問題が世界経済の直接的な脅威になっているとし、天然資源の利用効率を高めれば、汚染を半減できる可能性があるとの見解を示した。

特に低所得国で被害が深刻という。報告書の公表に合わせてロイターの取材に応じた。

低所得国の国民の約80%がこの3つの問題全てに直面していると指摘。多くの国が援助予算を削減しているが、世銀は対応を進めていくと強調した。

報告書によると、被害が最も深刻な国の1つであるブルンジでは、800万人が水ストレスと大気汚染に直面し、700万人が土地劣化に見舞われている。マラウイでは1200万人が3つのリスク全てにさらされている。

また、世界人口の90%が少なくとも1つの問題に直面しており、報告書は各国に対し、有害な活動に交付されている補助金を見直すよう求めている。

報告書は、世界の雨雲の約半分が森林によって形成されていると推定。森林伐採が降雨量の減少につながり、アマゾン川周辺の9カ国だけで年間140億ドルのコストが発生しているという。

森林伐採により、水分をゆっくりと貯蔵・放出する能力も低下。これにより、干ばつの影響が増幅され、世界全体の農業経済生産高の8%に相当する3790億ドルの損失につながっている。



[ロイター]
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