一方、パリとローマではそれぞれ観光業が総生産額の約14%、マドリードでは8%を稼ぎ出している。ベルリンはコスト意識の高いドイツ人旅行者に依存している傾向があるほか、25年上半期に訪れた外国人旅行者数は前年同期より4.7%減った。

<気候変動>

欧州連合(EU)欧州委員会共同研究センターの調査によると、観光客が訪れる夏のピークには熱波が響いて南部の観光地の魅力が失せている。一部の観光局は、気候変動の影響を受けて今後数年間の観光需要が北部へ移行することを期待している。

ただ、キャピタル・エコノミクスの欧州担当エコノミスト、エイドリアン・プレテジョン氏は「この傾向は今後数年間に出てくる可能性はあるものの、現時点ではほとんど証拠はない」とし、現時点ではオフピークの時期への需要シフトしか起きていないと指摘した。

ビジットベルリンのテンツラー氏は、夏場の最高気温が通常ならば摂氏25度程度にとどまるベルリンは、涼しい天候を求める観光客に魅力的だと強調。「緑がとても豊かな都市で、水辺や泳げる場所が多く、日陰も豊富だ。今後、これらの要素がより重要になると思う」と話す。

業界関係者は、外国人旅行者数の増加幅が鈍化している一因は2020年に開港したベルリン・ブランデンブルク国際空港(BER)だと指摘する。

BERの24年の利用者数は前年比10.4%増の2550万人となったものの、BER開港に伴って閉鎖されたテーゲル、シェーネフェルト両空港の19年利用者数の計3570万人を大幅に下回っている。

旅行客数低迷の要因は、ベルリン市の文化分野予算削減か