トランプがインドに対して強硬姿勢を強めたもう一つの理由は、4月に起きたインドとパキスタンの小規模な武力衝突だ。国境地帯のカシミールでパキスタンの武装勢力によるテロ事件が発生し、インド人観光客26人が死亡したことで、2つの核保有国の間で緊張が高まった。

トランプは、両国を交渉の席につかせ、停戦合意に導いたのは自分だと強調している。パキスタンは彼に感謝を表明し、ノーベル賞への推薦まで行ったが、インドはトランプが仲介したという認識自体を否定しており、第三者の介入に対しては一貫して冷淡な態度を取っている。

自らを「和平の担い手」と位置づけたいトランプは面目を潰された形で、今回の報復的な関税措置につながった可能性がある。

それに加えて、MAGA支持層にはインドに対する根強い反感が存在しており、トランプもそれを意識していると考えられる。

保守系の掲示板やX(旧ツイッター)への投稿を日常的に観察しているが、そこに見られるインド人への人種差別や嫌悪は驚くべきものだ。特にH-1Bビザを悪用してアメリカ人のハイテク技術職を奪っているという主張が目立つ。

中国やパキスタンは厚遇
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