米電気自動車(EV)大手テスラが「モデル2」と呼ばれる低価格EVの開発を中止したとする昨年のロイターの報道を巡り、同社内で動揺が広がっていたことが関係者の話で明らかになった。

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は2024年4月5日のこの報道の直後、「ロイターはうそをついている」とXに投稿した。関係者によると、低価格EVの開発を中止し、自動運転技術を用いた「ロボタクシー」事業に注力する方針を把握していた一部の幹部らは、マスク氏の投稿に混乱し真意を問いただした。これに対し、同氏は開発中止の方針に変更はないと説明したという。

しかし、一部の幹部からはマスク氏が報道を否定しても投資家や消費者はいずれ真実を知るだとうろの指摘や、2万5000ドルの新型車を待つ消費者が購入を控え、テスラの販売に悪影響が出るのではないかという不安の声が上がっていた。

また低価格モデルの開発中止を否定することが投資家を誤解させたとみなされ、米証券取引委員会(SEC)から問題視されるのではないかとの懸念も生じていたという。

マスク氏もテスラも低価格モデルの開発中止を正式に認めていない。同社の投資家向け資料によると、テスラは現在の生産ラインで製造可能な「より手頃な価格のモデルを含む新型車」を引き続き計画している。

テスラのエンジニアリング責任者のラース・モラビー氏は4月の決算説明会で、手頃な価格のモデルについて「外観や形状は当社の既存の車両に似たものになるだろう。重要なのは手頃な価格で誰でも購入できるということだ」と語った。



[ロイター]
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