<5月8日、史上初のアメリカ人教皇が誕生した。穏健派でトランプ政権を批判していた新教皇は、なぜ選出され、どのような未来を創り出していくのか>

バチカンのサンピエトロ大聖堂のバルコニーに立ったその人はほほ笑み、正面のサンピエトロ広場で歓声を上げる群衆に挨拶をした。史上初のアメリカ人教皇が誕生した瞬間だった。

5月8日午後、ローマ・カトリック教会の新たな最高指導者に、シカゴ出身のロバート・プレボスト枢機卿が選出された。教皇名はレオ14世だ。

69歳のプレボストは穏健派の次期教皇候補と見なされていた。バチカン政治における確かな実務手腕を持ち、前教皇フランシスコと同様、移民や貧困層に寄り添う。女性の立場やLGBTQ(性的少数者)の権利についてはより保守的で、教会内の伝統派に寛容な姿勢を示しそうだ。

映画『教皇選挙』で、スタンリー・トゥッチが演じたアメリカ人のベリーニ枢機卿に例える声も上がったが、正確な比喩とは言えない。押しが強いベリーニと違って、プレボストは前教皇より慎重で現実的な人物といわれている。

改革路線の継続を示唆

何よりも今回の教皇を選出する選挙「コンクラーベ」の結果は、リベラル路線の強化でも保守への揺り戻しでもなく、継続性を打ち出すものと受け止められる。新教皇はサンピエトロ大聖堂のバルコニーでの演説で、カトリック教会は「橋を架ける」べきで、「どんな人も受け入れる」と語った。明らかに、フランシスコが導入した改革を受け継ぐ意思を示すシグナルだ。

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超大国出身者の教皇は異例