米国で山火事が今年も壊滅的な被害をもたらすと予測されている中で、トランプ米政権が進める政府職員の大規模削減の影響により、環境保護局(EPA)の科学者らが開発した大気汚染を測定するセンサーが、事実上使えなくなったことが分かった。事情に詳しい3人が明らかにした。

このセンサーは「コリブリ」という名称で、靴箱ほどの大きさがある。山火事が起きた際にはドローン(無人機)に取り付けて煙の中を飛行すれば大気汚染の状況や、煙が人の健康に及ぼす影響を調査できる。

しかし、トランプ政権がEPAの研究開発部(ORD)を閉鎖する見通しになり、コリブリを含めた全米の幅広い研究の将来が危ぶまれている。

米下院科学・宇宙・技術委員会が確認した内部文書によると、ORDの職員約1200人のうち最大75%が解雇される可能性がある。ORDの閉鎖は、トランプ大統領が掲げたEPA予算の65%を削減する計画の一環となる。

ORDに所属する職員宛に1日送られた電子メールによると、2日午後に集会が開かれる。ロイターがこのメールを確認した。

3人の情報筋によると、コリブリに携わる主要スタッフの解雇が間近に迫っているため、運営が停止される見込みだ。

山火事の研究に携わるアイダホ大のレダ・コブジール教授はロイターに対し、コリブリに関わっているスタッフはこの分野で世界を主導しているとして「彼らの技術とツールは、他の誰にもできない煙の調査で極めて重要な役割を果たしている」と称賛した。

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