中国共産党中央政治局は25日に開いた会議で、米国による高関税の影響を最も受ける企業と労働者を支援する方針を示した。国営新華社通信が伝えた。

米国との貿易戦争の長期化も想定し、国債発行の加速、金融緩和、雇用を守るための雇用者支援で国内の安定維持を図る方針を改めて示した。

国債発行については、3月に承認した計画に上積みする新たな発表はなかった。上海保銀投資管理(ピンポイント・アセット・マネジメント)のチーフエコノミスト、張智威氏は「習指導部は今のところ、大規模な政策刺激を急いでいないようだ。貿易関連のショックの時期や規模を監視し評価するのは時間を要する」と述べた。

新華社によると、中央政治局会議は、状況の進展に応じて新たな措置を機動的に導入し、政策ツールを継続的に改良して雇用と経済を安定させる必要があるとした。「最悪のシナリオ」に向けた包括的な計画、経済を強化する具体的な措置を求めた。

雇用安定に向けては、関税の影響が深刻な企業に対し失業保険資金の還付割合を引き上げる。「困難な状況にある企業の支援へ複数の措置を講じるべきだ。(われわれは)金融支援を強化し、国内販売と対外貿易の統合を加速すべきだ」と声明で述べた。

ANZのシニア中国ストラテジスト、Xing Zhaopeng氏は「政治局会議は『ボトムライン』思考と適切な政策計画を強調し、新たな景気刺激策の規模が予想より小さくなる可能性を示した。経済の安定より雇用の安定に重きを置いている」と指摘した。

声明は、金利と銀行預金準備率を「適時に」引き下げ、サービス部門消費の拡大を図るとした。


[ロイター]
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