2018年は輸出側の中国が関税を負担していた

習に残された唯一の道は、トランプに譲歩させることだ。そしてその役目を、アメリカ国民が果たしてくれることを期待している。中国外務省の報道官は4月5日、「市場が語った」と述べ、トランプ関税を受けて起こった世界的株安に言及した。

トランプが発表した「解放の日」関税と、それに対抗する中国側の強硬な対応――非関税措置も含む――により、世界の株式市場は軒並み急落している。

では、中国はどれだけ持ちこたえられるのか。

戦い続けるには、資金を投入しなくてはならない。筆者の友人によると、アメリカの大手エネルギー企業の元CEOが最近、複数のサプライヤーからの入札を受け取ったという。その中で入札額が最も低かったのは、中国企業。中国政府がトランプ関税の一部を肩代わりする方針を示していたことも理由の1つだった。

2018年には、アメリカ市場へのアクセスを維持するために、中国政府と製造業者がトランプ政権の課した25%の関税のコストの75~81%を吸収していた。今回はその時以上に関税を肩代わりする動機が大きいだろうが、習政権に財政的な猶予はない。

トランプは4月6日、今回の問題は単なる関税にとどまらないと、大統領専用機エアフォースワンの機内で記者団に語った。

「毎年数千億ドルを我々は中国相手に失っている。この問題を解決しない限り、私はディール(取引)に応じない」

貿易戦争には勝者が存在する
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