石油業界の独り勝ちに

APIが独自のエネルギー政策「ロードマップ」を発表した頃、トランプの指名したエネルギー・環境関係の閣僚候補たちは連邦議会に赴き、承認のための公聴会に臨んでいた。彼らの実績も主張もAPIの提言と見事なまでに一致している。

トランプがエネルギー長官に選んだクリス・ライトは、フラッキング(水圧破砕法)で岩盤中の天然ガスや石油を掘りまくっている会社リバティ・エナジーのCEO。

EPA長官に推挙されたリー・ゼルディンは元下院議員で、環境保護有権者連盟によると、在任中の彼は環境保護関連の採決でわずか14%しか賛成票を投じていない。もちろん主要な気候変動対策には反対した。

内務長官に起用されたダグ・バーガムは前ノースダコタ州知事で、昨年の大統領選では共和党の予備選に出馬していた。当時、彼は「バイデン政権のエネルギー政策を百八十度転換する」と叫んでいた。

見てきたとおり、2期目のトランプ政権はバイデン時代のエネルギー政策の撤回を急いでいる。ホワイトハウスの若き報道官キャロライン・レビットもX(旧ツイッター)への投稿で、これからは化石燃料一直線だと吹聴している。

「もっと掘ってガソリン代を安くしてくれとトランプ大統領に要求してきた国民の皆さん、安心してください。ジョー・バイデンの政策はもう終わりです」。

レビットはそう書き、トランプの大好きなスローガンを繰り返した。「そう、私たちは掘って掘って、掘りまくります」

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