どの子供にも安心感を

外向的か内向的か、他者に心を開くかどうかといった子供の性格的な特徴もあまり関係ないようだ。これは意外な結果だったと、ジェンセンは述べている。「アメリカ人は外向的で親しみやすいことを重視するようだが、家庭内ではそれが必ずしも高く評価されるわけではなさそうだ」

あまりかわいがられない子供はメンタルヘルスの問題を抱えるリスクが大きく、親との関係もこじれがちだ。研究結果は、「ダメージになりかねない家族関係に、親や臨床家が気付くきっかけになる」と、ジェンセンは言う。「大事なのはどの子供も、愛され、支えられているという安心感を持てるようにすることだ」

6人きょうだいの末っ子で、兄や姉と年が離れていたジェンセンも子供時代に親の扱いに不公平感を抱いたことがあるという。「6つか7つの頃、私だけ先にベッドに行かされることが大いに不満だった。自分をのけ者にして、家族みんなで楽しんでいると思ったのだ。もちろん幼いから先に寝かされたのだが、当時はそうは思わなかった」

こうした経験から言えるように、子供が感じる「親のえこひいき」は誤解である場合が多いと、ジェンセンは話す。

それでも、きょうだいの中で自分だけ割を食っていると感じ、寂しい思いをしている子がいることは確か。ジェンセンが言うように、親は子供との向き合い方にもっと自覚的になる必要がありそうだ。

【参考文献】

Jensen, A. C., Jorgensen-Wells, M. A. (2025). Parents Favor Daughters: A Meta-Analysis of Gender and Other Predictors of Parental Differential Treatment, Psychological Bulletin

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