和田秀樹医師の回答

仙台市の郊外で行った大規模調査の結果、40歳の人の平均余命はBMIが25から30の人がいちばん長いということが明らかになっていて、痩せ形の人より6年から7年も長生きできるのです。

日本循環器管理研究協議会の14年間にわたる追跡データでは、男女ともBMIが24.0から27.9の人がいちばん死亡率が低いという結果が出ています。それどころか世界中のほとんどのデータで、BMIが25を少し超えたくらいがいちばん死亡率が低いというデータが出ているのに、日本はメタボ健診を続けているおかしな国だと思います。

そして、私はふだん高齢者を診ているのですが、高齢になれば、やや太めの人が元気で長生きだというのは明らかに実感しています。脂肪肝については体質の問題はありますが、高脂血症については、コレステロールがやや高めの人が死亡率が低いことが多くのデータで明らかになっていますし、癌も少ないのです。

ランセットという世界で最も権威ある医学雑誌に出ていた論文で、18カ国13万人以上を調査したデータでは、脂肪摂取量が総カロリーに占める割合が高い人ほど総死亡率が低くなることも明らかになっています。

今の生活を続けられたほうが健康でいられると信じています。

──和田秀樹(精神科医)
和田秀樹
和田秀樹 HIDEKI WADA 1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部・東京科学大学(旧・東京医科歯科大学)非常勤講師、立命館大学生命科学部特任教授。主な著書に『80歳の壁』『「70歳の壁」を乗り越える老けない食べ方』などがある。
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