製造業でのRFIDタグの利用イメージ
製造業でのRFIDタグの利用イメージ。製造工程の見える化や、作業負担の軽減、作業の効率化、勤怠管理など、製造業のあらゆるシーンでIoT・RFIDソリューションが役立てられている

創出された人手や時間を次なるイノベーションへ

製造業においても、RFIDを原材料や部品の入出庫管理、在庫管理に採用することで、過剰在庫や欠品を防止し、安定した製造が可能になる。

こうした「モノ」の管理だけでなく、「働く人」の位置情報や動きをリアルタイムで把握することもできるため、工程の最適化や適切な労務管理への応用も期待できる。

「新技術やソリューションの開発によって創出された人手や時間を、次なるイノベーションへつなげることで、持続可能性を生み出しています」と同社ITイノベーション本部の岡正俊本部長は話す。

これまでは導入コストの軽減が課題となっていたが、岡氏によれば、最近は深刻化する人手不足対策として、コストをかけてでもRFIDを活用した省人化に踏みきるケースが増えているという。

同社では、このIoTソリューションを国内だけでなく、特にASEAN地域の日系企業に向けて展開している。「ASEANでは人件費の高騰による人手不足が進み始めており、国内向けに開発してきたノウハウが、この地域の課題解決に直接役立てると考えています」と岡氏は言う。

今後は、気候変動や環境負荷軽減への効果が期待できるインフラや物流、流通、小売業界への展開も進める予定だ。たとえば、インフラのリスク管理、災害防止策として、建物の強度モニタリングなどへの応用が見込まれている。

物流面では、物品管理の知見を活用した混載輸送により、輸送時の炭素排出量の削減を目指す。

TOPPANエッジが提供するIoTソリューションは、単なる業務の効率化を超え、働き方や職場環境の改善に寄与するものだ。この技術が、経済成長と働きがいのある豊かな社会の両立を支える存在として、今後、国内外に一層広がることが期待される。

ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます