米国を拠点とするシリア支援団体「シリア緊急タスクフォース」(SETF)のムアズ・ムスタファ代表は16日、崩壊したアサド前政権によって殺害された少なくとも10万人の遺体が首都ダマスカス近郊の集団墓地に埋められていると語った。ダマスカスからロイターの電話取材に応じた。

この墓地はダマスカスから北に25マイル(40キロ)のアル・クタイファにあり、ムスタファ氏が長年にわたって確認してきた5つの集団墓地のうちの1つだという。

 

ムスタファ氏は「10万人というのは、最も控えめに見積もった」遺体の数だとし、「非常に、極めてほぼ不当なまでに保守的に見積もった数字だ」と指摘した。

ムスタファ氏はシリア人の他にも、米国や英国などの外国人も犠牲になったと述べた。

ロイターはムスタファ氏の主張を確認することはできなかった。

アサド前大統領の圧政に反対する抗議行動が弾圧され、全面的な内戦に発展した2011年以降に計数十万人のシリア人が殺害されたと推定されている。

アサド氏と、2000年に死去した父親で元大統領のハフェズ氏は計50年超にわたる恐怖政治によって支配した。悪名高い刑務所内での大量処刑を含めて超法規的殺害に広く手を染めたとしてシリア人や人権団体、他国政府から非難されている。

アサド氏は自身の政権が人権を侵害したことを繰り返し否定し、自身への批判者を過激派と決めつけた。

シリアのクサイ・アルダハク国連大使にコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。アサド前政権下の今年1月に着任したアルダハク氏は報道陣に対して先週、新政権からの指示を待っているとして「シリア国民を擁護し、シリア国民のために働き続ける」と語っていた。



[ロイター]
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