
茂木敏充(幹事長)
なぜか後ろに引っ張られるような引っかかりを感じさせる声である。舌骨が常に少し高めの位置にあるために喉頭も上がり気味。これは舌根に力が入っていることによるものだろう。リップノイズを気にして不要な力が入っているのかもしれない。
音色には柔らかさがあるので、もう少し喉頭を下げ、音程も下げることを意識すればより説得力のある声になるはずである。共鳴腔も広いので、もっと朗々とした声を出せるはずだが、地声があまり聞こえてこないのは、地声域で使われるべき声帯の筋組織がきちんと振動していないためのようである。
演説になるとさらに声が硬くなって、素晴らしいことをやっていても、それを伝えるべき場面で声の良い部分が引っ込んでしまう。頭の回転に口が付いていかずにかすかなタイムラグが生じるのも、言葉が真っすぐに届かず残念だ。
◇ ◇ ◇
人を知るには、まずはその声をよく聴くことだ。声は、その人の考え方、価値観、そして人となりまでも映し出す。政治家の声に耳を澄ますことで、私たちは彼らが何を考えているのか、そして彼らがどのような未来を描いているのかを知ることができる。
たかが声、ではない。誰が選ばれるのか、その人はどんな声か。それによって、歴史の歯車がどちらに回り始めたのかが分かるだろう。
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