J-POPが受け入れられた時代の流れに乗る
J-POPを意識した音作りとアイドル的な装い、文字入力用キーボードの多くが採用するQWERTY配列をヒントに名付けたバンド名、実写にアニメや漫画風のカットが挿入されるミュージックビデオなど、QWERは同世代が好むものを積極的に吸収して大きな成功を手に入れた。
誰よりも先にこうした路線をメジャーシーンで選んだ点に加え、時代の流れにしっかり乗ったのもメガヒットした要因だろう。このコラムでもたびたび紹介しているように、韓国ではここ数年、日本的なものが受けている。音楽では藤井風やYOASOBI、Official髭男dismといったアーティストがアニメやSNS経由で人気に火が付き、時を同じくして昭和・平成の名曲もクローズアップされている。そんな状況の中で登場したQWERが歓迎されたのは当然だと言えよう。
話が少しそれてしまうが、ネットを覗くと、"彼女たちは本当に演奏しているのか?"という話題をよく見かける。この件に関してバンド側は、「メインとなる音は実際に演奏しているが、バッキングトラック(効果音や追加の楽器)が多いせいで目立たない場合がある」と説明している。
K-POPの世界ではリップシンク(口パク)問題がよく起こり、先日もBLACKPINKのメンバー・LISAがアメリカでの公演で本当に歌っていたかどうかが話題となった。QWERの場合は、歌ではなく演奏(※)に疑いが向けられたわけだが、そのようなことがニュースになるのも新世代のバンドらしくて興味深い。
※楽器を弾く真似だけで実際に演奏していないことを"ハンドシンク"と呼ぶ人もいるそうだ。
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