話はもっと単純なのではないだろうか。自民党は政治資金規正法改革が不可避とみて、せめてもの抵抗として時間稼ぎをしているのではないのではないか。4月4日に自民党が発表した「裏金議員」39人の処分は、一般的な感覚からすると極めて甘いものだった。それは各種世論調査でも明かだ。自民党は、そもそも裏金問題を深刻な問題と捉えておらず、従って改革の必要性それ自体を感じていないのではないか。自民党の関心は最初から、自分たちの力がそがれるか、あるいは自分たちが野党の力をそぐかという「政局」の話なのではないか。
4月の3補選で自民党は3敗を喫した。自民党の支持率は、政権奪回以後最低水準にまで落ち込んでいる。これまで政権の支持率は大きく落ち込むことはあっても、自民党の支持率は3割台をキープしてきたのに対して、今や2割台だ。
この落ち込みは、裏金問題に対する世論の怒りの凄まじさにあるのは明らかだが、当の自民党議員はこの期に及んでもなお、問題の深刻さに気付けていない様子だ。9月の総裁選で岸田総裁の首を挿げ替えれば支持率は回復するだろうと考えている議員もいるようだ。しかし、裏金に対する世論と自民党の温度差に気づかない限り、たとえ総裁が変わっても自民党の再起はないだろう。
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