つまり、河瀬氏を中心とするチームは、スポットライトの当たる選手たちだけでなく、五輪への反対の声やコロナ対応に辛苦する医療の現場も捉えていたのだという描き方がなされている。あたかも「ちゃんと公平な目で撮っていますよ」というアピールにも見える構成だ。
そんな中で唐突に挿入されたのが先の字幕のシーンだった。デモ参加者に汚名を着せたNHKには、「不確か」というあやふやな説明で終わらせてはいけない責任があるはずだ。
番組中、河瀬氏はドキュメンタリーについて「構成を立ててそこにはめ込んでいくような作品ではない」と語っていた。
NHKがその主張をサポートするようなもう1つのドキュメンタリーを制作したのであればなおのこと、なぜこんなシーンを入れたのか、番組作りの過程に倫理に反するところがなかったか、第三者の公正な目による検証が必要だ。
<本誌2月1日号掲載>
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