先週末には中国の大手投資銀行、中国国際金融有限公司(CICC)<3908.HK>が香港市場でのIPO価格を仮条件レンジの上限で決定し、8億1100万ドルを調達する見込みとなった。

 ただ、投資家の需要はあるものの、選別する動きも見られ、景気減速への対応力がある大手企業でさえ、譲歩を迫られる場合がある。

 映写システムを手がけるIMAX中国<1970.HK>は先月、香港でのIPOで2億4800万ドルを調達したが、公開価格は仮条件レンジの下限付近となった。トムソン・ロイターのデータによると、これに基づくと同社の2015年の株価収益率は24倍で、セクターの中央値32倍を下回る。

 中国本土のIPO市場が規制強化で7月以降凍結された状態にある中、香港市場では中国の菓子・飲料会社、達利食品集団による最大13億ドルのIPOや中国能源建設の20億ドル規模のIPOなどが予定されている。

 ゴールドマン・サックスのアジア株式資本市場(日本を除く)担当責任者、ジョナサン・ペンキン氏は「市場のパフォーマンスは夏場の低水準から改善している。企業はさらなる改善を待つのではなく、この機会を利用してIPOを実施しようとしている」と指摘した。

 (Elzio Barreto記者、Denny Thomas記者 翻訳:佐藤久仁子 編集:加藤京子)

[香港 5日 ロイター]
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