日本が本当に何を勝ち取るべきものは

岸田政権がイデオロギー面でのパフォーマンスに拘泥し、日本が本当に何を勝ち取るのか、が見えなくなっていることは残念だ。

今回の広島G7サミットでは、覇権争いに不必要にコミットすることなく、自由市場に基づくグローバルサウスとの連携を強く打ち出し、同連携を難しくするリベラルな価値観の打ち出しを最低限に抑えるべきだった。

アジアの国としてグローバルサウスとの経済的な一体化を進めて、彼らが中国一辺倒になることを防止することが重要だ。必要なことはグローバルサウスの国にリベラルな価値観に基づいて説教することではない。

そして、筆者はこれこそが中国のグローバルな影響力拡大を抑えるとともに、世界の経済発展・貧困削減に貢献する唯一の方法であるように思う。

欧米諸国は広島G7サミットを利用して、日本に彼らの価値観に対して明確に再コミットさせた。そして、岸田政権は見事なまでに自発的に欧米に組み込まれる道を選んでしまった。

サミット開催国として舞い上がった挙句、日本は無自覚なままに他の選択肢を失ってしまったと言えるだろう。