人は不確実性をリスクとし、無難な枠の中で安定を求めがちだ。確かに台本どおりの進行やデータどおりの天気予報なら問題は起きにくい。しかし、それはしばしば思考停止を生む。昨今の社会が、やみくもにエビデンスを求める一方で、根拠のない不安に支配されるのはその象徴に見える。
「今、とっても幸せなの。この年になってデータも蓄積され、多様な視点も持てるから、いろんな現象が理解できるようになってきたんだ」
森田さんのように不確実性を受け入れた上でデータに思考を巡らせることこそ、実は確実性に近づくことなのかもしれない。
<本誌2020年4月14日号掲載>

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