HTSはトルコが支援するSNAと連携している。つまり、クルド人勢力とは相容れない。
だからHTSのアル・ジュラニが「全シリア人のシリア」を強調する時、そこにクルド人が含まれるかにも疑問が残る。むしろ、実権を握ったHTSやSNAがクルド人を「シリア人」にカウントせず、北東部への圧力をこれまで以上に強めても不思議ではない。
一方、IS対策を重視する欧米がクルド人勢力支援を強化した場合、ただでさえ難しいHTSやSNAとの連携はさらに困難になる。その場合、シリアにはアメリカともロシアとも距離を置くイスラーム主義者の政権ができる可能性すらある。とすると、ダマスカス陥落を手放しで喜ぶわけにはいかないのである。
※当記事はYahoo!ニュース エキスパートからの転載です。
※筆者の記事はこちら
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。
米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由
※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます