コップの嵐はどこまで広がる

繰り返しになるが、この議長解任劇はトランプ支持者同士の近親憎悪、あるいはいわゆる「同担拒否」に過ぎない。

しかし、問題はそれでは済まない。

新議長の選出が難航すれば、予算の「つなぎ法案」の期限がくる11月17日、政府機関が閉鎖されるリスクはさらに高まる。

さらに、共和党下院議員の誰が新議長になろうとも、今回のゲーツらのやり方を見た時、その意に沿わない決定をすればマッカーシーの二の舞になりかねないという心理的ブレーキもかかりやすい。

その一方で、今回の騒動はトランプ支持者の求心力低下を印象づけた。

肝心のトランプは、自分の訴訟で忙しいからか、支持者同士の争いにほとんど発言さえしなかった。

それはトランプが暗黙のうちにゲーツを支援したともいえるが、逆にマッカーシー一派にしてみれば「トランプは支援してくれなかった」となる。

つまり、今回の議長解任はアメリカがさらなる混迷に突っ込む入り口にもなりかねないのだ。それがウクライナ戦争を含む世界情勢を大きく左右することはいうまでもない。

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

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