ニューヨーク州のレティシャ・ジェームズ司法長官は2020年8月、ラピエールら上層部の不正を組織的腐敗の証拠に挙げ、NRAの解散を求める訴訟を提起した。NRAは形式上「非営利の慈善団体」であり、団体として登録されているニューヨーク州の司法長官に監督権限がある。

この攻撃はNRAにとって致命傷となりかねない。彼らは司法の追及から逃れるため、1月中旬に破産を申請。ニューヨーク州当局による政治的迫害を主張してテキサス州での再法人化を申請した。

しかし、この作戦は失敗に終わったようだ。ジェームズ州司法長官は、「NRAが説明責任とわれわれの監視を逃れることを許さない」と明言。ニューヨーク州の判事は1月21日、NRAによる訴訟棄却の訴えを却下し、NRAが再法人化してもニューヨークでの訴訟は継続するとした。

証拠を見る限り、NRAの不利は否めない。もし1977年以降に銃で殺された150万人が陪審員席に座っていたら、評決の結果は言わずもがなだろう。

<本誌2021年2月2日号掲載>

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます