穏健派の最有力候補と目されるジョー・バイデン前副大統領は、今のところあらゆる世論調査でリードしているが、全国規模の舞台ではパッとしない。インディアナ州サウスベンド市のピート・ブーティジェッジ市長に関しては、民主党内から同性愛者で政治経験が浅いため、全米では受け入れられないという声が上がりそうだ。従って、膨大な資金を持ち、誠実で有能で控えめだという評判のブルームバーグが、指名を獲得することは十分に考えられる。
ただし多くの民主党支持者は、彼を日和見と考えている。実際、立候補の表明は遅かった。米北東部出身のユダヤ人で、民主党、共和党、無党派、民主党と渡り歩いてきた。ポピュリズムが優勢で、アメリカの成人の4割が400ドルの急な支出を賄える貯蓄もない時代。ブルームバーグはそんな時代の大統領選に出馬する3人目の億万長者だ。
圧倒的に金持ちで、政治的に中道で、リーダーとして極めて有能で、反トランプの穏健派というプロフィールは、大統領候補としては理性的過ぎるかもしれない。そう言えば前回の大統領選の勝者は、有能さとは全く無縁だった。
<本誌2019年12月10日号掲載>
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