安全保障上の脅威という買収阻止の理由付けには疑問の声もある。日鉄はCFIUSに対し、USスチールの取締役会の過半数をアメリカ国籍とすること、そのうち3人はCFIUSが承認した人物にすること、生産や雇用を国外移転しないことなどを約束している。
いずれもトランプから見れば魅力的な提案だろう。また、この件が訴訟沙汰になれば、関税や防衛費に関する日本政府の譲歩を引き出す交渉材料に使うこともできる。
こうして見ると、日鉄のチャンスは思いのほか大きい。ゴンカルベスの暴言は、日鉄の勝利を本気で懸念している証拠なのだろう。
2026年10月20日号(10月14日発売)は「進化する世界の鉄道」特集。
鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます