ウクライナはもともと、NATO加盟の是非で世論が半々に分かれている国だ。だからウクライナのNATO加盟の是非は、米ロ合意のつまずきの石にはならない。

一方、カフカス、中央アジア方面の多くの国は内部のガバナンスが劣悪だからロシアが出ても泥沼にはまるだけ。アフガニスタンに駐留していた米軍の二の舞いになる。これら諸国はロシアもアメリカも中国も親身に面倒は見ない。悪くすると、恒常的に不安定ということになるかもしれない。

カザフスタンで起きたような暴動は、ロシアでも起こりかねない。昨年のインフレは8%を超えており、国民の多くは国外より自分たちの生活に気を配ってほしいと願っている。ソ連の再興どころではない。

だから西側は、そのロシアを追い込まず、軍備増強の無用なスパイラルを断つことだ。「帝国崩壊の後始末」――これが今、必要なことなのだ。

【関連記事】