中国初のセックスドール風俗店を当局が閉鎖 理由示さず

2021年3月25日(木)18時14分
ジョン・フェン

リーは先週、香港の鳳凰衛星テレビの取材に応じ、自分のビジネスは労働者階級のニーズに応えていると言われるが、それはちょっと違うと語った。

「労働者階級のニーズじゃない。男のニーズだ」

リーの店のセックスドールはシリコン製で、形状もサイズも様々。客が人肌のぬくもりを感じられるよう、40℃前後まで温めることもできる。

店内には照明を抑えた部屋がいくつもあり、客は自分の趣向に合わせ、オフィスやホテル風の部屋、刑務所の独房、病院のベッド、教室など、様々なシチュエーションを選べる。


Ai Ai Le

最安料金の15ドルで利用できるのは下半身だけのセックスドール。手っ取り早く「目的を果たせる、おトクなサービス」だと、リーは言う。


PHOENIX TELEVISION

「以前、週に1回来店する客がいた」と、リーは鳳凰テレビに語った。「話を聞いてみると、なんと妊娠中の奥さんに勧められて通い始めたというんだ。その客は奥さん以外とセックスしたことはないらしい」

客層は幅広い。性的欲求は、社会的地位や年齢に関わらず、「誰にでもある」と、リーは言う。

「ある時、歩行が困難な障害のある客がサービスを利用し、こんな感想を述べた。『今まで性欲を満たすのに屈辱的な思いに耐えてきたが、今回初めて自分の尊厳を保ってセックスを楽しめた』と。それを聞いて、これはやる価値があると使命感に燃えた」

「衛生管理も万全だ」

竜華区、竜崗区の2店舗とも3月11日に閉鎖に追い込まれたが、いまだに警察はその理由を明らかにしていないと、リーは言う。

多くの客がセックスドールを使うため、公衆衛生上の懸念から捜査が入ったとも考えられるが、リーによれば、昨年新型コロナウイルスの感染拡大で一時休業し、サービスを再開したときから感染対策を徹底している。衛生管理も万全なら、顧客の個人情報もきちんと管理しており、当局に睨まれるような問題は一切ない、とリーは断言する。

地元政府はAi Ai Leが売春禁止法に抵触しないことを認めたと、澎湃新聞は23日に伝えた。

中国のソーシャルメディアでは、この話題がトレンド入りし、リーのビジネスを応援する声が高まっている。(長く続いた一人っ子政策のせいで)女性より男性が多いこの国では、セックスドールの性サービスには切実なニーズがありそうだ。

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