米政府閉鎖で一カ月近く無給の連邦職員、食料配給に殺到

2019年1月18日(金)16時30分
キャサリン・ヒグネット

首都ワシントンの連邦職員は、1月12日にはフードバンクを利用しはじめている。その日は「キャピタル・エリア・フードバンク」が連邦職員を対象に週1回の食糧配給を行う初日だった。同フードバンクでCEOを務めるラドハ・ムシアは本誌の取材に対し、市内でおよそ1万3600キロの食料と、豆の缶詰などの保存食が入ったボックス3,000箱を配布した、と語った。

寒空の下、約2200人の職員が臨時設置されたフードバンクの前で待機し、寄付された食糧を持ち帰った。

「特別な支援がなければやっていけない状態です」と、米環境保護庁で政策アナリストを務めるパメラ・レフトリクトはフードバンクのスタッフに言った。「家には子供もいるし、不安でたまらない」

ムシアは、政府閉鎖が一部の政府職員を「深刻なアイデンティティ危機」に追い込んでいる、と言った。「先週の臨時配給のときに話した職員はこう言った。『私は長年フードバンクのために余っている食品を持ち寄る活動をしてきた。その私が食料配給の列に並ぶことになるなんて』」

「今回の閉鎖は、たとえ安定した仕事についていても、給与の支払いが1~2回滞っただけで困窮する人々がたくさんいる実態を浮き彫りにしている」

(翻訳:河原里香)

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