最新記事

感染症対策

ワクチン接種進むイスラエル、過去1カ月のコロナ死者の97%超が未接種

2021年2月10日(水)13時33分

イスラエルのネタニヤフ首相は2月9日、過去1カ月間に同国で新型コロナウイルス感染症で死亡した人の97%以上がワクチン未接種だったと明らかにした。テルアビブで9日撮影(2021年 ロイター/Amir Cohen)

よりそうイスラエルのネタニヤフ首相は9日、過去1カ月間に同国で新型コロナウイルス感染症で死亡した人の97%以上がワクチン未接種だったと明らかにした。同国政府は、米ファイザー開発のワクチン接種を進めている。

保健省によると、イスラエルでは人口の38%前後が少なくとも1回のワクチン接種を受けている。しかし1日当たりの接種件数は減少しており、人口の50%への接種を完了して来月に経済を再開するとの政府目標は困難に直面している。

首相は記者団に、「われわれは国家の非常事態にある。過去30日間に国内で死亡した感染者は1536人で、このうち97%以上がワクチン未接種で、接種済みの人は3%より少なかった」と述べた。

同国は昨年12月19日にワクチン接種を開始。当初は60歳以上などリスクの高い集団を対象としたが、その後対象年齢を16歳以上に引き下げた。ただ、重症化のリスクが低い若い世代は接種を急がない傾向があると当局は認識している。

当局者らはまた、ワクチン接種により長期の副作用が出る可能性があるとのうわさに動揺している人もいるとみている。

首相はワクチンへの懐疑的な見方を「偽ニュース」と一蹴、「イスラエルはワクチン接種国だ。全国民のワクチンを用意している。接種すれば命が救われる」と述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・フィット感で人気の「ウレタンマスク」本当のヤバさ ウイルス専門家の徹底検証で新事実
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...
→→→【2021年最新 証券会社ランキング】



ニューズウィーク日本版 山に挑む
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年7月29日号(7月23日発売)は「山に挑む」特集。心と身体に健康をもたらすクライミングが世界的に大ブーム [PLUS]世界トレッキング名峰5選

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国・EU首脳が会談、欧州委員長「貿易関係は転換点

ワールド

米特使、ガザ停戦交渉団引き揚げ ハマスに「誠意見ら

ビジネス

アメリカン航空、通期業績見通し再公表 経済懸念で予

ワールド

日本、短期財政再建計画必要 刺激策は的絞ったものに
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:山に挑む
特集:山に挑む
2025年7月29日号(7/23発売)

野外のロッククライミングから屋内のボルダリングまで、心と身体に健康をもたらすクライミングが世界的に大ブーム

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家安全保障に潜むリスクとは
  • 2
    まさに「目が点に...」ディズニーランドの「あの乗り物」で目が覚めた2歳の女の子「驚愕の表情」にSNS爆笑
  • 3
    レタスの葉に「密集した無数の球体」が...「いつものサラダ」に混入していた「おぞましい物体」にネット戦慄
  • 4
    WSJのエプスタイン・スクープで火蓋を切ったトランプ…
  • 5
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 6
    参院選が引き起こした3つの重たい事実
  • 7
    アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入…
  • 8
    バスローブを脱ぎ、大胆に胸を「まる出し」...米セレ…
  • 9
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 10
    「カロリーを減らせば痩せる」は間違いだった...減量…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人口学者...経済への影響は「制裁よりも深刻」
  • 4
    「マシンに甘えた筋肉は使えない」...背中の筋肉細胞…
  • 5
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウ…
  • 6
    「カロリーを減らせば痩せる」は間違いだった...減量…
  • 7
    父の急死後、「日本最年少」の上場企業社長に...サン…
  • 8
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 9
    約558億円で「過去の自分」を取り戻す...テイラー・…
  • 10
    日本では「戦争が終わって80年」...来日して35年目の…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中