最新記事
SDGsパートナー

藻類の力で「貴金属リサイクル率」向上...日本発スタートアップ、ガルデリアの世界戦略

2024年12月18日(水)16時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
硫酸性温泉紅藻ガルディエリアの培養槽

硫酸性温泉紅藻ガルディエリアの培養槽

<10億年前から地球に存在し続ける微細藻類「ガルディエリア」。スタートアップ企業・株式会社ガルデリアは、この藻類の特性を活かし、環境、資源、食糧問題の解決を目指している>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇

都市鉱山のリサイクル率向上

はるか昔から存在しながらも、近年その可能性が急速に広がりを見せている微細藻類。健康食品や化粧品、バイオ燃料など、幅広い分野で注目されているが、スタートアップ企業・株式会社ガルデリアは、この藻類を資源循環の未来に向けたカギとして活用している。

ガルデリアが注目したのが、10億年前から地球上に存在する「ガルディエリア」だ。この藻類は温泉地帯などの高温・高酸性・高濃度CO2といった過酷な環境で生息できる驚異的な生命力を持つ。この特性により、産業レベルでの培養効率が高く、多岐にわたる分野での応用が期待されている。

ガルデリアは、このガルディエリアの特性を活かし、特に都市鉱山のリサイクル率向上に力を入れている。都市鉱山とは、使用済み電子機器や家電などから貴金属を回収し、再利用する概念を指す。

サーキュラーエコノミー(循環型経済)を実現する上で重要な役割を担っているが、現状ではリサイクル率が低く、世界的な貴金属リサイクル率は13%未満にとどまっている。この結果、天然資源への依存が続き、鉱山開発による資源枯渇や環境破壊が深刻化している。

そこで同社が開発したのが、ガルディエリア由来の革新的な高性能吸着剤だ。この製品を使えば、従来の技術では回収が難しかった低濃度や難処理の溶液からも効率的に貴金属を回収できる。また天然由来のため、既存のイオン樹脂吸着剤と比較して環境負荷が低いという利点も持つ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ニューヨーク市営食料品店1号店、イーストハーレムに

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、米イラン交渉再開巡り期待感

ワールド

世界経済、中東の戦闘が短期終結なら回復可能=IMF

ワールド

イラン停戦交渉再開の可能性「非常に高い」=国連事務
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:台湾有事の新シナリオ
特集:台湾有事の新シナリオ
2026年4月21日号(4/14発売)

地域紛争の「大前提」を変えた米・イラン戦争が台湾侵攻の展開に及ぼす影響をシミュレーション

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米軍の海上封鎖に中国が抗議、中国タンカーとの衝突リスク高まる
  • 2
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 3
    高さ330メートルの絶景と恐怖 「世界一高い屋外エレベーター」とは
  • 4
    日本は「イノベーションのやり方」を忘れた...ホンダ…
  • 5
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 6
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 7
    【銘柄】イラン情勢で「任天堂」が急落 不確実な相…
  • 8
    トランプを批判する「アメリカ出身のローマ教皇」レ…
  • 9
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 10
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 1
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 2
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 3
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 4
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 5
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 8
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 9
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 10
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 10
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中