パイプライン破損調査で中国船が焦点に、中国は客観的調査求める
中国外務省は23日、海底ガスパイプライン破損の原因を調査しているフィンランドに「客観的、公正かつ専門的」な調査を求めた。破損状況の調査、フィンランド海軍の提供写真。(2023年 ロイター)
[北京 23日 ロイター] - 中国外務省は23日、海底ガスパイプライン破損の原因を調査しているフィンランドに「客観的、公正かつ専門的」な調査を求めた。
フィンランド政府は10日、同国とエストニアを結ぶバルト海の海底ガスパイプラインと通信ケーブルが破損したと発表し、意図的な行為によって引き起こされた可能性があるとの見解を示した。
刑事調査として調べを進めていた同国の当局は20日、破損が起きた場所と時間が香港籍のコンテナ船「NewNew Polar Bear」の航行動向と一致したとし「現在、この船に焦点を絞って調査している」と述べた。
中国外務省の毛寧報道官は23日の定例会見でこの件でフィンランドと連絡を取り始めたと説明。「パイプライン破損が起きた当時、その海域で当該中国船は正常で、当時、海の状況が悪かったことによる異常は発見されなかったと理解している」と述べた。
そのうえで、中国は、国際社会が協力を強化し、国境を越えたインフラの安全を共同で守るべきだと常に主張してきたとした。
フィンランド当局の発表後、通信ケーブル破損を調査していたエストニア当局は中国船「NewNew Polar Bear」とロシア船「Sevmorput」の2隻が調査対象になっていると明らかにした。
ロイターが船舶航行データを検証したところ、破損が確認された3カ所について、破損が起きた時間帯にはこの2隻しかいなかった。
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