ニュース速報

ワールド

米超党派インフラ投資法案、上院審議入りならず 26日に再採決も

2021年07月22日(木)06時55分

7月21日、米上院はバイデン大統領が超党派と合意した1兆2000億ドル規模のインフラ投資法案の審議開始に向けた動議の採決を行ったが、共和党からの賛成は得られず、法案を進めるために必要な60票には届かなかった。しかし、早ければ週明け26日にも改めて採決が実施される可能性がある。写真は2020年3月、ワシントンの国会議事堂(2021年 ロイター/Tom Brenner)

[ワシントン 21日 ロイター] - 米上院は21日、バイデン大統領が超党派と合意した1兆2000億ドル規模のインフラ投資法案の審議開始に向けた動議の採決を行ったが、共和党からの賛成は得られず、法案を進めるために必要な60票には届かなかった。しかし、早ければ週明け26日にも改めて採決が実施される可能性がある。

超党派のインフラ投資法案を巡っては、財源問題がなお解消されていないことから、共和党側からは審議入りに向けた採決の延期を求める声が上がっていた。しかし、上院民主党トップのシューマー院内総務が予定通り実施に踏み切った。

採決の結果は賛成49、反対51だった。シューマー氏自身も採決の土壇場で、将来において投票を再考できる上院の規定を指摘し、賛成から反対に回った。

議席数100の上院では「フィリバスター」と呼ばれる議事妨害の戦術があり、これを回避して法案審議を進めるためには、過半数ではなく60票の賛成票が必要となる。与野党の議席数がそれぞれ50議席と拮抗する中、民主党は可決に向け、共和党から少なくとも10議員の支持を取り付ける必要があった。

超党派のインフラ投資法案策定に関与したポートマン議員(共和党)によると、共和党議員11人がシューマー氏に書簡を送り、次回採決までに財源問題を含む未解決の問題が解消されると期待しており、早ければ来週にも賛成に回る意向を伝えた。

採決が行われる前、ポートマン議員は「今日は反対票を投じる。まだ用意が整っていなかったからだ。しかし、早期に審議を開始したい考えで、それが週明け26日になる見込みだ」と語っていた。

共和党の重鎮ロムニー議員も「26日に採決が行われると予想しており、それまでにわれわれの準備は整うはずだが、指導部次第だ」と述べていた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

MAGA派グリーン議員、トランプ氏発言で危険にさら

ビジネス

テスラ、米生産で中国製部品の排除をサプライヤーに要

ビジネス

米政権文書、アリババが中国軍に技術協力と指摘=FT

ビジネス

エヌビディア決算にハイテク株の手掛かり求める展開に
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 2
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃度を増やす「6つのルール」とは?
  • 3
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?
  • 4
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 7
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 10
    レアアースを武器にした中国...実は米国への依存度が…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中