ニュース速報

ワールド

米下院の弾劾調査報告書、3日に公表=シフ情報委員長

2019年12月03日(火)14時05分

 米下院情報特別委員会のシフ委員長(民主党)は2日、トランプ大統領の弾劾調査の報告書を3日に公表する考えを明らかにした。写真はナドラー下院司法委員長。ワシントンで10月撮影(2019年 ロイター/Joshua Roberts)

[ワシントン 2日 ロイター] - 米下院情報特別委員会のシフ委員長(民主党)は2日、トランプ大統領の弾劾調査の報告書を3日に公表する考えを明らかにした。

同委員長はMSNBCのインタビューで、「報告書の最終仕上げをしており、明日公表する」と述べた。

情報委は3日夜に報告書の承認について採決を行う見通しだ。同委員会のメンバーは2日夜から24時間、報告書を内密に閲覧することが認められている。

共和党のジム・ジョーダン下院議員は記者団に対し、議事堂の安全な部屋で報告書の一部を読んだが、内容は3日夜まで明かさないよう指示されていると述べた。

下院共和党も2日、独自の報告書を公表し、民主党はトランプ大統領の行為が弾劾に値することを証明していないと反論した。

110ページに上る報告書で共和党は、弾劾調査での一連の証言は「トランプ大統領のやり方や世界観、決定に根本的に同意しない、選挙で選ばれていない官僚」を浮き彫りにするもので、弾劾に値する違反の証拠は示されなかったと主張した。

シフ委員長は共和党の報告書について、「トランプ氏が大統領の権限を利用して自身の政敵を調査するようウクライナに圧力をかけたことを示す多くの証拠を無視している」と批判。トランプ氏の行為は違法であり、大統領就任の宣誓に違反するものだと述べた。

下院司法委員会は4日から、トランプ氏の弾劾訴追に必要な憲法上の根拠を4人の専門家に説明してもらうための公聴会を開く。

民主党は2日、今週の公聴会で証言する専門家を明らかにした。ハーバード大学やスタンフォード大学などの法務専門家が含まれる。公聴会は学術的な内容になる見通しだが、司法委がトランプ氏を正式に訴追するか検討する土台となる。

ホワイトハウスは1日、トランプ氏と同氏の弁護士が4日の公聴会に出席しないと民主党側に伝え、その理由として「基本的な公正さ」が欠けている点を挙げた。

これに対してナドラー下院司法委員長(民主党)は、ホワイトハウスの決定を「残念」とした上で、弾劾調査開始時点からトランプ氏の参加を認めることは優先事項の1つだったと手続き的に問題がないとの見解を示した。

ホワイトハウスのシポローネ法律顧問は、民主党が弾劾調査の手続きに関する異議申し立てに対応するなら、将来的には参加を否定しないとの立場だ。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米3月新築住宅販売、8.8%増の69万3000戸 

ビジネス

円が対ユーロで16年ぶり安値、対ドルでも介入ライン

ワールド

米国は強力な加盟国、大統領選の結果問わず=NATO

ビジネス

米総合PMI、4月は50.9に低下=S&Pグローバ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親会社HYBEが監査、ミン・ヒジン代表の辞任を要求

  • 4

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 5

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    ロシア、NATOとの大規模紛争に備えてフィンランド国…

  • 9

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 10

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 8

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中