ニュース速報

ビジネス

中国、経済成長目標に向け政策調整強化=国営メディア

2023年08月17日(木)00時31分

中国の国営メディアは16日、李強首相が議長を務めるこの日の国務院(内閣に相当)の閣議で、今年の経済成長目標の達成に向けて政策調整を強化する方針を示したと報じた。7月18日撮影(2023年 ロイター/Florence Lo)

[北京 16日 ロイター] - 中国の国営メディアは16日、李強首相が議長を務めるこの日の国務院(内閣に相当)の閣議で、今年の経済成長目標の達成に向けて政策調整を強化する方針を示したと報じた。

不動産危機の長期化、デフレ圧力、小売売上高と鉱工業生産の伸びの鈍化が明らかになるなど中国経済が苦境に陥っている中、消費拡大と投資促進に向けた政策を導入するとした。しかし、詳細は明らかにしなかった。

15日発表された低調な経済指標を受け、より堅固な経済基盤に回復させるよう当局が大規模な財政刺激策を展開するように求める声が出ている。

エコノミストらは、世界第2位の経済大国である中国が下振れ傾向にあると見ている。経済指標の低迷を受け、英バークレイズなどの国際的な金融機関は中国の2023年の経済成長率予想を引き下げた。

当局は経済の押し上げに向けた一連の政策を発表したものの、消費者への給付金支給や減税といった直接的な景気刺激策を講じていない。中国の家計は貯蓄を増やし、借り入れを減らし続けており、需要は引き続き落ち込んでいる。

UBSインベストメント・バンクのエコノミスト、ワン・タオ氏は「不動産建設の低迷が長引けば工業分野の在庫整理圧力を強め、消費需要も落ち込む」とし、「そうなれば経済の勢いは年内低迷が続く可能性があり、中国は今年の成長目標である5%前後を達成できない可能性がある」との見方を示した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

IBM、コンフルエントを110億ドルで買収 AI需

ワールド

EU9カ国、「欧州製品の優先採用」に慎重姿勢 加盟

ビジネス

米ネクステラ、グーグルやメタと提携強化 電力需要増

ワールド

英仏独首脳、ゼレンスキー氏と会談 「重要局面」での
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 7
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    死刑は「やむを得ない」と言う人は、おそらく本当の…
  • 10
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中