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台風19号温帯低気圧に、東日本で氾濫相次ぐ 千曲川など決壊

2019年10月13日(日)15時15分

[東京 13日 ロイター] - 記録的な大雨をもたらした台風19号の影響で、東日本各地の川が氾濫し、浸水被害が広がっている。長野県では千曲川の堤防が決壊、都心を流れる多摩川も水が堤防を越えた。NHKによると、台風による死者は18人、行方不明者は13人にのぼる。台風は13日正午、温帯低気圧に変わった。

国土交通省によると、9つの河川で堤防が決壊、14の河川で氾濫が発生した。長野県上田市の千曲川は堤防が70メートルにわたって決壊し、広い範囲で住宅街に水が流れ込んだ。警察や消防、自衛隊が、住宅から動けなくなった住民の救助活動に当たっている。福島県の阿武隈川流域でも被害が拡大、東京と神奈川の境を流れる多摩川も氾濫した。

NHKによると、この台風の影響でこれまでに18人が死亡、13人の行方が分からなくなっている。消防庁が午後1時までにまとめた集計は、死者8人、行方不明者9人、負傷者145人としている。

経済産業省によると、13日正午時点で約26万戸が停電。各地で断水も発生している。

千葉県市原市では竜巻とみられる突風で車が横転し、50代の男性が死亡。NHKによると、神奈川県川崎市ではマンションの1階部分が浸水して男性1人が、群馬県富岡市では裏山が崩れて1人が死亡した。また、土砂崩れで心肺停止状態だった神奈川県相模原の女性1人も死亡が確認された。

NHKによると、東北や関東甲信越などでは今回の雨量が年間降水量の3割から4割に達した。気象庁は12日午後3時半、数十年に一度の大雨が予想されるとして、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、静岡県に大雨特別警報を発表。その後に茨城県、栃木県、新潟県、福島県、宮城県、岩手県に警報を拡大した。5つある警戒レベルの最も高い段階に相当する。

気象庁は1958年に神奈川県に上陸し、伊豆半島と関東地方で土砂災害と河川の氾濫が多発した狩野川台風に匹敵する大雨になる恐れがあるとして警戒を呼びかけていた。

太平洋に抜けた台風は13日正午、温帯低気圧に変わった。気象庁は大雨特別警報をすべて解除した。

岩手県釜石市で13日に予定されていたラグビーワールドカップ(W杯)のナミビア対カナダ戦は中止が決定した。同日午後に神奈川県横浜市で予定されている日本対スコットランド戦は実施が決まった。

*情報を更新しました。

ロイター
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