となると、今回の台湾産パイナップル輸入停止は結局当初中国の税関が発表した内容以上のものではなかった可能性が大である。もしそうだとすると、日本は、害虫がついていたパイナップルを台湾側の宣伝に体よく踊らされて大量に買ったお人好しだった、ということになる。もちろん日本の厳しい検疫をパスするために、台湾の輸出業者は日本に輸出するにあたってはしっかりと殺虫剤で燻蒸しただろうから、日本に害虫つきで入ってくるということはないはずであるが。
ただ、たとえ台湾産パイナップルを買ったきっかけが台湾側の歪んだ宣伝だったのだとしても、それを買った日本人が台湾産パイナップルにその値段に釣り合うだけの価値を見出したのであれば、結果オーライということになる。筆者自身は台湾産パイナップルの半値で買えるフィリピン産パイナップルが十分すぎるほどおいしいと思うので台湾産を試すことはなかったが、もしフィリピン産の2倍おいしいというのであれば次の機会に買ってみたい。
蔡英文総統はちょっと変わった宣伝をしたが、日本の小売業界の支持を得たことで、台湾は日本のパイナップル市場の開拓に成功したのかもしれない。その真価が問われるのは来年のパイナップルの季節である。