しかし、日本の通信会社やメーカーにはぜひとも5Gへの転換を推進してもらいたい。コロナ禍のなかで、オンラインで授業したり、会議をする機会が多くなり、最近はテレビでもオンラインで出演する人も増えている。そのたびに、もっと動画の画質や音質が良ければ、との思いを禁じ得ない。オンラインでの活動が多くなると、現状の通信インフラ能力にボトルネックがあることが意識される。

5Gの機器の選択においては国内メーカー、海外メーカーを問わず、公平な基準で選んでもらいたい。ファーウェイの機器が使えるのであればそれがベストではないかと思うが、アメリカの圧力でそれが難しいのであれば他の外国メーカーでもいい。「ファミリー」に対する情にほだされて高価な国産機器を選ぶ愚は避けてもらいたい。

それでは日本企業はどうなるのか、と詰問されそうだが、世界の移動通信インフラ機器市場でNECのシェアが0.7%、富士通のシェアが0.6%という現状から挽回するのははっきり言って無理だと思う。日本企業は別の土俵で勝負すべきではないだろうか。

5Gの通信機器などハード面での技術開発においては前に述べたようにすでに後半戦に入っていると思われる。一方、5Gを応用したサービスは、5Gがある程度普及してから立ち上がってくるはずであり、戦いはこれからである。5Gを使って遠隔医療ができるとか、自動運転ができるとか、前宣伝は多いが、そうしたアイディアに中身を与えていく作業はこれからである。日本企業にはぜひ5G応用サービスで創造性を発揮してもらいたい。