広大な展示場を丸一日かけて一回りして気づいたのは、日本のプレゼンスが小さいことです。実際、出展者を国籍別に検索すると、1位から3位は前に述べたようにドイツ、中国、アメリカですが、そのあとはイタリア(211)、インド(146)、オランダ(143)、トルコ(140)、フランス(96)、スイス(90)、台湾(78)、韓国(71)、オーストリア(66)、スペイン(65)、ロシア(64)・・と続き、ようやく22位に日本が37社・機関で登場します。
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もっとも、日本企業のなかにはキーエンスのようにドイツ現地法人の名義で参加したところもありますから、4月26日の『日経産業新聞』が伝えたように日本企業の参加数は58社というのが本当の数字なのでしょう。それにしても、産業用機器における日本の実力に比べてハノーファー・メッセでの日本の存在感は不釣り合いに小さかったと言わざるをえません。
単に出展者が少ないだけではありません。インダストリー4.0のテーマに合わせて自社の技術や製品を売り込もうという熱意が感じられない日本企業も目立ちました。例えば某社は産業用機器や工場自動化で強い実力を持っているはずなのに、自社のパソコンとタブレットをなんとなく展示しているだけで、説明員も暇そうにスマホをいじっていました。
独自規格へのこだわり
また、別の某社は日本発の電気自動車充電規格であるCHAdeMOの充電プラグに特化した展示をしていましたが、その近くではドイツ企業が各国の規格に対応した製品を作れるとしてヨーロッパ、アメリカ、中国の規格に対応した充電プラグを並べていました。両方を続けて見ると、ドイツ企業は各国の規格に柔軟に対応しようとするのに対し、日本企業は意固地に独自規格にこだわるんだなという印象がぬぐえません。
もちろん日本企業のなかにも面白い展示をしている企業が何社かありました。例えばコニカミノルタはメガネのように装着して製造現場などで作業指示を受ける「ウェアラブル・コミュニケーター」を実演していましたし、キーエンスの3Dプリンターや川崎重工の産業用ロボットも印象的でした。