巨額のインフラ投資で成長が続いているうちは金利上昇は正当化され、一定範囲内であればインフレも許容されるだろう。ただ、一連のインフラ投資の効果が剝落した後、これが米経済にどのような影響を及ぼすのかについて、現時点で予想するのは難しい。

増税案に対しては野党・共和党が反対する可能性が高く、経済界からも反発の声が出ていることから、25%あたりの税率に落ち着くとの見方も出ている。仮に増税幅が減少し、不足分を国債でカバーする状況となれば、財政面での懸念はさらに高まるだろう。

しかしながら、支出金額が大きいことや、即効性が高い内容であることなどから、景気については過熱リスクのほうが圧倒的に高い。

バイデン政権は今回のインフラ投資計画について「雇用計画」と名付けており、しかも、中国への対抗策であるとの位置付けも明確にした。雇用創出と国家覇権の強化を意識した巨額の財政出動であり、まさに21 世紀版のニューディール政策といってよい。

バイデン政権は、大きな政府の代表ともいえるフランクリン・ルーズベルト政権に近い色彩を帯びつつある。

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