一見、大変に思えるが、ハーショーン自身は、それほどでもないと言う。なぜなら、この数年、ニューヨークのミッドタウンでの写真家・編集者としての仕事は、朝の6時半から午後2時半までと決まっているからだ。そのため、ある種、半強制的に撮影のゴールデンタイムに接しているのである。
おまけに、彼の自宅はニュージャージー州のホーボーケン。マンハッタンの高層ビルのスカイライン、とりわけドラマチックに変化し続けるミッドタウン、ロウアー・マンハッタンのスカイラインを撮影するのに最も適した場所の1つだ。
とはいえ、毎日撮影し続けるのはやはり大変なことだろう。ここ数年は世界的な気候の大変動のせいで、ニューヨークでは嵐や極寒の日がかなり多くなってきている。むろん、そうした日は、写真家にとっては最高の写真日和でもあるのだが、それを何年も継続するには非常に大きなエネルギーと情熱を要するのである。
それでも、とハーショーンは言う。彼のインスタグラムのフォロワー、とりわけかつてニューヨークに住んでいた人たちが、ハーショーンの写真を見て特別なニューヨークを思い出し、懐かしがってくれることがあるのだと。そうした時ほど嬉しいことはない、それが写真を撮り続ける情熱を与えてくれる、と彼は話す。
また、かつてスタッフとして働いたロイター時代の仕事と比べながら、ハーショーンはこうも言った。
「今のニューヨークでの長期プロジェクトでは、自分の好きなときに好きなペースで撮影できる。以前の私はフィーチャー(特集)的な撮影をする写真家ではまったくなかったし、この世界に存在する美しい光を探し求めるというタイプでもなかった。だが今は、このプロジェクトのおかげで、私にとって新しい写真世界に入ることができた。写真家としてのキャリアもさらに積み上げられた」
今回ご紹介したInstagramフォトグラファー:
Gary Hershorn @garyhershorn