トランプ米大統領は24日の一般教書演説で、株式市場の上昇について誇らしげに語り、⁠政府が労働者の退職貯蓄プランに拠出すると表明した。ただ、関税などの世界貿易政策の今後についてウォール街の不安を和らげるような発言はほとんどなかった。

RBC キャピタル・マー⁠ケッツのオーストラリア株式部門責任者、カレン・ジョリトスマ氏は、「おそら⁠く人々は関税について、より明確な何かを求めていただろうが、それが得られたかどうかは定かではない」と述べた。

トランプ氏は演説で、2024年11月に2期目の当選を果たして以来、株式市場が53回にわたって最高値を更新したと誇らしげに語った。

「株式市場⁠が好調で数々の記録を更新しているため、皆さんの401kは大幅に増加している」と述べ、広く⁠利用⁠されている退職貯蓄口座である確定拠出年金に言及した。

トランプ氏はまた、雇用主拠出型の退職金制度を利用できない「忘れられた米国人労働者」向けに、来年から従業員の401k拠出金に1人当たり最大1000ドル上乗せする計画を発表したが、詳細は明らか⁠にしなかった。

ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は、こうした政府による退職貯蓄への拠出は将来の株式市場の上昇を後押しする可能性があると指摘した。

トランプ氏の演説は、ここ数カ月の市場の混乱を受けて投資家が安定性を求める中で行われた。株式市場の変動⁠は主に人工知能(AI)関連企業の割高なバリュエーションを巡る懸念が背景にあるが、米通商政策の不確実性も投資家の神経を逆なでしている。

トランプ氏は演説で、「ほぼ全ての」国や企業が、米国とこれまでに結んだ関税・投資協定を順守したいと考えていると述べた。

[ロイター]
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