<喪失と悲しみ>

ミネアポリスで、強硬な移民取り締まりに抗議していた看護師アレックス・プレッティさん(37)が連邦捜査官に射殺された数日後、シュルツ氏は教会の説教壇に立ち、「殺人」を批判した。同氏はロイターに「これこそが現政権がもたらした果実だ。すなわち、殺人、涙、喪失、そして悲しみだ」と語った。

トランプ政権の移民対策に、一部の宗教団体⁠は厳しい目を向けている。特にミネアポリスでの市民射殺事件以降、その傾向は顕著だ。

トローン・ガリオット氏は「(イエスは)見知らぬ者を温かく迎え、飢えた者に食べ物を与え、弱者のために立ち上がり、貧しい人々を思いやった。それこそがキリスト教徒としての私たちの使命だ」と言う。「そして今、人々が目にしているのは、コミュニティが恐怖に陥り、人々が残忍に扱われている姿なのだ」

また、宗教的な民主党候補者の多くは、貧しい者や苦しむ者を思いやれ、という聖書の教えを強調し、経済的正義にも焦点を当てている。このことは、中間選挙の争点の中心に「生活の負担軽減(アフォーダビリティー)」を据えようとする民主党の戦略と一致している。

民主党・下院選挙対策委員会の幹部を務めるケンタッキー州選出のモーガン・マクガーベイ下院議員は「私たちに食べ物はあるか、医療はあるか、住居はあるか、そしてわが国の移民・税関捜査局(ICE)は人々の権利を尊重できているか」と述べ、選挙の争点を強調した。

[ロイター]
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