特に重要なのは、ロシアがドネツク州とルハンスク州から成るウクライナ東部ドンバス地方の全域を掌握したいとしている点だ。ドネツク州の一部は現在もウクライナが実効支配を続けており、東部防衛の要でもある。

西側の分析では、ドネツク州の残りを武力で制圧するにはクレムリンにとってなお数年を要するとみられている。

ゼレンスキーは、米国がウクライナに現在も支配しているドンバスの一部から撤退し、その地域を「自由経済区」にする案を提示したと明らかにしている。この案について、ロシアとウクライナ双方の当局者は冷ややかな反応を示したという。

ゼレンスキーはアクシオスに対し、ドンバスを犠牲にする合意を受け入れれば、ウクライナ国民は自国政府も、そして米国も「決して許さない」と語った。

また、欧州最大の原子力発電所がロシアとウクライナのどちらの管理下に置かれるかも不透明だ。ウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所は、ロシアが2022年3月に同施設を制圧して以降、ロシアが運営している。国際的な専門家は、施設周辺での戦闘が核災害のリスクを高めていると繰り返し警告してきた。

安全は誰が保証するのか