<スーパーボウルのハーフタイムショーは「アメリカ社会の鏡」になった。バッド・バニー起用の賛否が映したのは、言葉ひとつで割れてしまうアメリカの現実だ>

正味10分そこそこのステージだけれど、世界中で1億人以上が熱狂する(あるいは怒りまくる)音楽番組。それがアメリカン・フットボールの王座決定戦スーパーボウルのハーフタイムショーだ。

今年は2月8日にサンフランシスコ近郊のリーバイス・スタジアムで行われ、1週間前のグラミー賞で最優秀アルバム賞を獲得したばかりのバッド・バニーが熱演。プエルトリコ出身の31歳、もっぱらスペイン語で歌うことで知られる男だ。

バッド・バニーの出演が発表されたのは昨年の9月末。その数日後にはテレビの人気番組『サタデー・ナイト・ライブ(Saturday Night Live)』に出演し、「スーパーボウルで歌うぞ」とスペイン語で宣言。

さらに英語でこう付け加えた。「私の言ったことが理解できなかった人は(スペイン語を)勉強してくれ、まだ4カ月あるから」と。

彼自身は笑顔だったが、当然のことながらSNSなどでは賛否が渦巻いた。最もアメリカ的なスポーツの祭典に、なぜスペイン語で歌う男を招くのかと保守派の政治家は猛反発。

大統領のドナルド・トランプも「ひどい人選」と非難し、気に入らないから今回のスーパーボウルは見に行かないと言い放った(2025年には現職大統領として初めて現地でスーパーボウルを観戦していた)。

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炎上込みの勝ち手