国外の戦争より国内の問題

トランプ政権1期目に大統領次席補佐官とホワイトハウス国家安全保障会議首席補佐官を務め、現在はアトランティック・カウンシル上級研究員のアレクサンダー・グレイも、同様の見方を本誌に語っている。

「21年のアフガニスタン撤退の惨劇によってアメリカの抑止力は世界的に著しく弱体化した。それが22年のロシアのウクライナ侵攻の大きな要因となって、アメリカの抑止力の信頼性が多大な打撃を受けた」

「対マドゥロ作戦は、『トランプ・コロラリー』と、アメリカが長年掲げてきた『西半球防衛』の概念が完全に機能していることを証明した。アメリカの資源と高官の関心を、この半球に優先的に向け続けるということだ。他の地域で危機が起きるたびに、この半球は後回しにされてきたのだから」

ただし、これには難題が待ち受けており、その多くは国内的なものだ。

例えば、米議会はトランプの前例のない行動にほぼ抵抗していないが、今秋の中間選挙で共和党が苦戦すれば、現政権が行使している拡大解釈された行政権の定義にブレーキをかけるかもしれない。

ホワイトハウスの関心が持続するだろうかと、疑問視する向きもある。アメリカン・エンタープライズ研究所の外交・防衛政策研究ディレクターで、国務省や国防総省、国家安全保障会議でキャリアを積んだコリー・シャキーは、「困難な部分は始まったばかりだ」と語る。

困難はこれから