<拘束劇の後、国が一気に変わる気配はない。鍵を握るのは、チャベス以来の既得権益層と、アメリカが望む「落としどころ」だ>

ドナルド・トランプ米大統領の指揮下で、米軍がベネズエラの首都カラカスに乗り込み、ニコラス・マドゥロ大統領を拘束・連行してから1週間余り。

この間、トランプ政権の説明は微妙に変わり続け、国家安全保障に関わるほどの麻薬密売を取り締まるためだったのか、世界一の埋蔵量を誇るベネズエラの石油を事実上奪うためだったのか、それとも反米的な独裁体制を転覆するつもりだったのか、判然としない。

ただ、アメリカは過去にも中南米諸国の政治に強引に介入してきた歴史がある。そこで、アメリカの武力紛争発生地・事件データプロジェクト(ACLED)で、10年以上にわたり中南米諸国の政治と安全保障を研究してきたティツィアーノ・ブレダ上級アナリストに、一体何が起きたのか、そしてこれから何が起こるのかを聞いた。(聞き手はスレート誌記者のアイマン・イスマイル)

◇ ◇ ◇

──アメリカとベネズエラの今後に関連して、まだ明らかになっていない最も重要な要素は何か。

少なくとも不透明な要素が3つある。まず、マドゥロが排除されたことが、ベネズエラの軍や経済を含む権力の中枢を握ってきたチャビスタ(故ウゴ・チャベス前大統領が確立したポピュリズムや社会主義的な体制を支持するグループ)にどのような影響を与えるか。

第2に、今回の作戦の米国内での受け止められ方。トランプは事前に議会のゴーサインを得ていないのはもとより、外国のいざこざに首を突っ込まないという自らの主張(それが一部有権者の支持を集めてきた)を覆した。第3に、国際的な反応だ。とりわけ、ベネズエラに莫大な融資をしている中国の反応が注目される。

スパイス企業の新戦略...エスビー食品が挑む「食のアップサイクル」とは?
スパイス企業の新戦略...エスビー食品が挑む「食のアップサイクル」とは?
PR
国連が突きつけた「違法」