これにより、今後ディズニーには「混乱を招く」あるいは「無断」と見なす利用に対して商標法を根拠に異議を唱える道が残る。初期ミッキーマウスのパブリックドメインとしての範囲を試そうとするクリエイターや企業にとってはリスクだ。

今後さらに多くのバージョンのミッキーマウスが著作権保護を失っていく中で、今回の訴訟取り下げの影響は大きい。

ディズニーが公にコメントを出したのは、訴訟取り下げの後だった。

「ディズニーは、ミッキーマウスやその他の象徴的なキャラクターの無断使用によって消費者に混乱が生じることを防ぐため、著作権および商標権の侵害に対して断固たる姿勢を貫きます」(広報担当ケイティ・ロズボロー)

『蒸気船ウィリー』はパブリックドメインに入っているものの、ミッキーマウスを企業の象徴として扱うディズニーは、現在も商標権を保持している。商標権は、継続的に商業利用されている限り失効しないため、同社は誤解を招いたり提携を示唆したりするような使用に対して、この権利を行使できる。

ミッキーのパブリックドメイン入りは、消滅した著作権と存続する商標権の境界を問う「試金石」として、法学者の間で長らく注目されてきた。

人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に安心な水にアクセスできる社会の実現へ
人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に安心な水にアクセスできる社会の実現へ
PR
ミッキーマウスは「象徴」だから難しい