裕福な観光客でさえパリ行きを敬遠している。バチャンド氏によると、4つ星ホテルは五輪期間中の料金が1泊最高1000ユーロに跳ね上がったため、多くの客が予約を思いとどまっている。

一方で、米民泊仲介サイトのAirbnb(エアービーアンドビー)では、パリの予約数が過去最高に達している。3月時点で、大会期間中のパリの宿泊予約件数は前年同期比で400%増だった。

<治安に不安>

しかし、仏航空大手エールフランスは1日、旅行者が五輪を避ける結果、夏の売り上げは予想を下回るとの見通しを示した。

高級旅行代理店のグローバル・トラベル・モーメンツ社によると、顧客は旅行を見送る理由として、料金以外にも治安を巡る不安を挙げている。

フランスは五輪開催に加え、議会下院選挙の決戦投票も控えて最高レベルの治安警備態勢を敷いている。

パリのローラン・ヌニェ警察署長は6月、イスラム主義者によるテロが最大の懸案事項だと述べた。

<駆け込みに期待>

一部の旅行代理店は、五輪開幕前の最後の数週間にチケットや宿泊の予約ラッシュが起こったり、値引きが実施されたりする可能性に期待を寄せている。

短期賃貸分析会社エアDNAのチーフエコノミスト、ジェイミー・レイン氏は、旅行客は電車や自動車でパリを訪れる可能性があり、直前に賃貸予約が急増するかもしれないと述べた。

高速鉄道ユーロスターによると、五輪・パラリンピック期間中の切符販売は、7月1日現在で前年同期比7%増だった。

[ロイター]
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